お姉ちゃんの話
タマ・チャンには3つ上のお姉ちゃんがいる。
まず一言で言えばこの世に何も執着がなさそうな人間だ。
もちろん趣味嗜好あれど、お姉ちゃんが何かに依存していたり これがないと生きていけない!などと口走ったりするところを見たことがない。
なんとiPhoneの中に写真が219枚しかない。15,882枚あるタマ・チャン(2019年12月現在)が異常なのだろうか。タマ・チャンからしたらありえない数字である。
本と映画が好きで、会話の途中でくそマイナーな例えとかを挟んでくるから変わっている。イマイチピンと来なさそうでピンと来そうなラインを攻めてくる。
奇抜な服の服を見てガーナだか南アフリカだかの国旗の配色みたいと言い、花柄のワンピースとかを見てシルバニアファミリーじゃんと言う女だ。
とにもかくにもいちいち感想が変わっている。
保護猫に関する話題が家族LINEで上がると「エージェント猫じゃん、そんなところにいるなんて何かのミッションの途中だったんでしょ」と言ったり、確か性格だか占いだかの話をしている時に「念ずれば通ずはみんなシンデレラから習ってるでしょ」と言うような女だ。どこから教訓得とんねんとは思うけどファンタジーで悪くない。
これを書きながらよくよく考えてみたけどそもそもお姉ちゃんがいつも何を考えているか全くもって分からなかった。
地道にキャラを育てるゲームとかカード集めるゲームとかやりがちだしガンダム作りがちだしLEGO作りがちだし折り紙折りがちだ。高校で部活を引退してから「自分部」を設立しひたすらそれらに熱中していた。
同性の兄や姉をお持ちの皆さんならお分かりいただけると思うが、下の者は上の者を真似しがちである。タマ・チャンも例外ではない。物心つくまでは真似に真似をしていた。
お姉ちゃんが友達と遊ぶ時は一生懸命ついて行った。お姉ちゃんらが自転車を乗り回していたにも関わらず自転車に乗れなかったタマ・チャンは一生懸命走ってついて行った。なんと可愛い健気な妹だろうか。それが後のタマ・チャンの脚力を作り上げたのかもしれない。
お姉ちゃんがよく遊んでいた友達に確か ゆうきくん という子がいたのだが、タマ・チャンがその子を好きみたいな勘違いをされた時は幼いながらも心外の念を抱いたことを覚えている。その勘違いは、隠れんぼの時にタマ・チャンがゆうきくんと鬼になりたがったがゆえに生じた。
しかし、ただタマ・チャンは見つけるのが上手な彼を利用したかっただけであって別に好きだからではなかったのだが年上のお兄さん達にそれを言うことも出来ずその誤解を受け入れた記憶がある。非常にずる賢い可愛げのないガキである。
そういえば、タマ・チャン達姉妹はリカちゃんを動物のぬいぐるみの上に乗せて走らせて遊んでいたが、今思えばその遊び方はおかしかった。本来はかあいいキッチンとかでおままごとするべきリカちゃんをもののけ姫かのごとく獣の上に乗せていた。
それでもタマ・チャンはお姉ちゃん真似っ子マンだったので、お姉ちゃんの遊び方に純粋に倣って遊んでいた。
のに今となっては正反対である。
まぁ趣味が合わない。というよりお姉ちゃんがタマ・チャンの趣味を一切受け入れない。
タマ・チャンの服はチンドン屋だと言う。毎度毎度喪服もしくはジェダイみたいな服を着ているお姉ちゃんに言われる筋合いはない。まずZOZO以外でも服を買えよ、とタマ・チャンは思う。
きたやまさんの良さに関しては一向に理解してくれないし歩み寄ろうともしない。なんならキスマイの曲を全部EDMだと思ってる節がある。クラブにでも行って本物のEDMを味わうべきだ。
そういえば、アンジーはお姉ちゃんのことをカピー、タマ・チャンのことをチャミーと呼ぶのだが、どういうネーミングをしているのか全く持って分からない。お姉ちゃんの方はまだ名前と関連があるものの、タマ・チャンに至っては何もない。
タマ・チャンのチャーミングさを赤子の頃から見抜いていたのだろうか。
とにもかくにもすごく変わったお姉ちゃんがタマ・チャンにはいる。顔も性格も別に似てないけど。
まぁちょくちょくタマ・チャンのことを心配してくれる優しい女だし賢い女だしインタレスティングな女だ。
少しでもそれが伝わればいいという願いを込めて、ここにお姉ちゃんのインスタの文を無断転載しておく。
でもタマ・チャンのことを色んなとこで愚妹と呼ぶのはやめてほしい。シンプルに間違っている。
優しく純粋で機知に富んだ可愛げのある愛らしい妹と呼ぶべきである。妹にしたい人間ランキングに入れる愛嬌の持ち主だ。多分だけど有村架純と能年玲奈の間には食い込める。多分だけど。
そういえば書いていなかったお姉ちゃんの話。
この前12月12日に誕生日を迎えたお姉ちゃんの話。
これでタマ・チャン達4人家族の話は終結だが、これからも変わらぬご愛顧のほどよろしくお願いしたい。