美容院で顔にかけられる紙の話

 

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美容院で顔にかけられる紙。調べてみればフェイスガーゼと言うらしい。ファシアンペーパーとかレトリスタとかもっと美容院っぽい専門的な名前がついているかと思ったのに命名がそのまんますぎて心做しか寂しく思った。

 

タマ・チャンが幼き頃からずっと行きつけだった美容院、かれこれ15年ぐらいだろうか、そこではそれを宛てがわれたことがないので上京して初めて他の美容院でそれを経験してタマ・チャンは焦ってしまった。

タマ・チャンはフェイスガーゼ初心者なのであれがズレた時の対処法は何なのか是非教えて欲しい。顔を必死に動かすことで元に戻そうと努力してみたのだが、全て水の泡だった。しかもその努力の真っ只中で美容師さんにいとも簡単に直されてしまったためやるせない気持ちになった。

 

察しが非常に良い方は気づいたかもしれないが、タマ・チャンはまたタダで髪を切ってもらった。

前回声をかけてきた美容師さんにまた依頼されたのだ。タマ・チャンが髪を切りたくなるタイミングを見透かされている。

 

髪になんの執着もこだわりもないタマ・チャンは二つ返事で引き受けた。その美容室での本来のカットの値段は6,900円なので、タマ・チャンはそれだけ得をしているのだ。こうやってちゃっかり値段を確認しているあたりタマ・チャンは明白にがめつい。

 

言い換えれば、タマ・チャンはその美容師さんに髪を売っているのだ。報酬としてさっぱりさせてもらっているのだ。現代のファンティーヌである。(この例えが分からない人は今すぐレ・ミゼラブルを見るべきだ。レ・ミゼラブルは面白いから見た方がいい。こうしてなんの興味も惹かれない浅いオススメの仕方をしていることに関しては触れないで欲しい。)

 

前回と比べて最初あまり人がいなかったのだが、大変気まずかった。

担当の持田香織似美容師さんがタマ・チャンに気を遣ってくださったのか音楽をかけるよう頼んでいて非常に気まずかった。

そして流れた曲がタマ・チャンが到底聴きはしないイケイケ洋楽でさらに気まずかった。ZARAとかBershkaとかで流れてる感じの曲だ。両店共にあんま入ったことないから憶測で形容しているけれど。

 

ちなみに今回は何故か写真を撮られた。

もしかしたらタマ・チャンがモデルとして認められたのかもしれない。

つまりこれからはタマ・チャンの職業はパリコレモデルと思って頂いて構わない。前回同様撮られないだろうと気を抜いていたことはプロモデルとしての自覚が足りなかったと反省している。

 

ああいう写真でカメラを見るべきなのかどうなのか分からなかったタマ・チャンは空を見つめていた。恐らく撮られた写真は目が死んだマヌケ顔になっていたか、幽霊が見える小さな不気味な子風の顔になっていたかのどちらかだと思う。

 

ここまで書いて冷静に考えてみたけれど、美容院っぽい専門的な名前ってなんやねん。ファシアンペーパーとレトリスタって

 

なんやねん。